第3章 無駄な支出を大幅に削減する

毎月“3万円”貯蓄額を増やす方法

  第3章 無駄な支出を大幅に削減する


固定費の削減

 
「住居費」の削減
 

人生の三大支出をご存じですか。「住居費」「教育費」「老後資金」の3つです。
 
このうち住居費を見直すことで支出の軽減効果は抜群です。賃貸の方は毎月の家賃を、持家の方は毎月のローン返済を、いくら払っていますか?
 
その金額は手取り収入の何%になりますか?この割合は必ず25%以内に抑えるようにしてください。
 
これが30%を超えると、貯金は難しくなります。もしあなたの住居費率が25%以上なら見直しが必要です。

賃貸の方は、今より安い家賃の部屋へ引っ越す。可能であれば親元に引っ越す(住居比率をゼロにする)のも有効な手段のひとつです。

持家の方は、住宅ローンの見直しをしてください。借り換えや、繰上げ返済で毎月の負担額を減らすことはできませんか? 
 
借り換えをして支払総額が減少する目安は次の3点です。

①「残債が1,000万円以上」
②「残期間が10年以上」
③「金利差1%以上」

 
とにかく貯金をしたいというのであれば、住居費を真剣に考えたほうが良いでしょう。ここでは思い切った決断がものをいいます。
 
もし、実行できるようなことがあったら、ぜひ実行してみてください。

 
 
「水光熱費」の削減


電気代、水道代、ガス代、皆さまはどれくらい使っていますか?
 
「電気代」・・・契約アンペア数(以下、A数)って、ご存じですか?10A、20A、30A…と10A単位です。大体、一般のご家庭では30Aで契約していることが多いようです。ブレーカーの器具に記載がありますので、是非ご確認ください。
 
あまりブレーカーが落ちたことがないというご家庭は一度に多くの電気を消費されないのでこのアンペア数を下げても良いでしょう。10Aずつ下げる毎に基本料金が毎月約300円安くなります。それだけでナント年間約3,600円の節約!無駄に電気の容量を大きくする必要はありません。
 
次にどの電化製品が良く電気を消費するのかをみておきましょう。
 
意外や意外、次に挙げる3項目で年間消費電力の約半分を消費しているのです。

エアコン・・・約25%
冷蔵庫・・・・約17%
待機電力・・・約10%

 
冷蔵庫は弱にする、エアコンは極力使わない、ということも節約に繋がるでしょう。
 
「水道代」・・・あまり節約しても大差はないと思われる方も多いようですが、1分間蛇口をいっぱいにひねって、どれくらいの水道代がかかっているかをご存知ですか?
 
1分間に出てくる水が約12リットル、金額にして約3円。そんなにたいした金額じゃないと思われるかもしれませんが、1日5分間、シャワーの出しっぱなし等を節約することにより、月に450円、年間にすると約5,000円節約できるのです。1人でこの金額なので、家族全員一致団結してシャワーの出しっぱなしをやめたとき、4人家族であれば節約効果は4倍です。年間2万円の節約!これは大きい!
 
「ガス代」・・・もちろん中火(鍋から火が出ないようにすること)が基本。いくら大きな炎を出しても、煮える時間は同じです。また、お風呂は家族が続けて入ることで、ガス代、電気代の節約に繋がります。
 
 
水光熱費の節約は自分一人でやるのではなく、家族全員の協力と工夫が必要です。

 
 
「保険料」の削減

 
みなさんは生命保険や損害保険、公的保険(国民年金など)の支払方法は月払ですか?月払より年払の方がお得なのはご存知ですか?約2%〜5%は安くなります。年間支払額が10万円の場合、ナント5,000円も安くなります!
 
しかし、まとまったお金が一度に出ていきますから、家計の出費としては痛いですね。それまでに払ったつもりで積み立てておき、まとめて払うようにしましょう。年利5%の金融商品と思えば、積み立て甲斐もありますね。
 
次に収入に対する割合をチェックします。
生命保険の保険料は収入に対して10%以内に抑えましょう。独身の方は5%以内でもOK! 10%以上なら掛け過ぎです。

生命保険についての著者の持論ですが、「医療保険はいりません!」 生命保険会社はどこも医療保険を取り扱っています。テレビやラジオのCMで外資系生保会社が良く出ていますが、金融ビッグバン以降日本の生命保険会社も取り扱うようになりました。何故どこの保険会社も医療保険を積極的にPRしているのか…答えは簡単。儲かるからです!
 
医療保険は保険料がとても安く、医師の診査がいらない告知扱で加入できるのでとても手頃な生命保険です。よって加入する人も多いのですが、保険会社にしてみれば、お金が入ってきたほど(収入保険料)出ていかない(支払給付金)商品なのです。保険会社がニード喚起をするほど、そんなに病気になったり、ケガをしたりして入院しませんから…。だから、必要最低限の保険だけで十分です。良く考えて見直してみましょう。

 
 
「通信費」の削減

 

「固定電話」

携帯電話が主流となり、最近では固定電話を使っている人がほとんどいないのではないでしょうか。使っていなければ、電話加入権は思い切って解約。インターネット利用も、今は固定電話がなくてもできます。
 

「携帯電話」

家族全員、同じ携帯電話会社ですか?実家から離れて生活している場合も、親御さんとは同じ携帯電話会社ですか?同一の会社にすれば、家族間通話は無料です。この家族間通話は三親等までが無料となりますので、忘れずに身内の電話番号は携帯電話会社へ登録しておきましょう。子どもの携帯電話は持たせないのが一番良いのですが、どうしてもという場合はプリペイド式の携帯電話を持たせましょう。使い過ぎを防ぐことができます。

 
 
「自動車関連費」の削減


使用頻度にもよりますが、自動車をお持ちの方は思い切って手放すという節約方法もあります。特にサンデードライバーの方は!
 
維持費を考えると、レンタカーやタクシーを利用した方が安くつくこともあります。ちなみに2,000㏄クラスの乗用車では次の通り、年間約40万円、月々約3万円強の維持費が掛かります。
 
【2,000㏄クラスの乗用車維持費概算例】

自動車税 45,000円/年
任意保険 72,000円/年
駐車場代 120,000円/年
ガソリン代 72,000円/年
車検代 100,000円/2年
自動車重量税 50,400円/2年
自賠責保険 27,720円/2年

 
車をローンで購入した人はこの他にローン代がプラスされます。どうですか?醤油や米など重たいものを買いに行くときにはタクシーを使う(往復でも1,000円〜2,000円程度)、家族で旅行に行く時はレンタカーを使う(1日借りて10,000円程度)という節約方法も考えてみましょう。贅沢のように思うかもしれませんが、維持費を考えると車を持っている方が贅沢です。

流動的支出の節約

 

「食費」で節約

 
スーパーでのお買い物では1円単位の節約をするけど、外食で何千円、何万円をパァ〜っと使ってしまう…。何か違いますね。節約する所を間違えています。あまり1円単位のギスギスした節約をするのではなく、外食を1回我慢する方が効果が大きいのではないでしょうか。次に、まとめ買い。それは本当に必要なものですか?冷凍食品や冷凍できるものだったらいいのですが、冷凍できない食品まで買ってきて、安かったから得をしたぁ〜なんて…そうではないですね。雰囲気買いに注意しましょう。また冷凍庫に1か月以上眠らせている食品があれば、次から買い方を考え直しましょう。多くのご家庭で意外と掛かっているのがお菓子代。大人になっても結構甘いものが好きな人が多いんですね。何を隠そう著者も甘いものが大好きです。でもそのお菓子、どこで買ってますか。まさか近くのコンビニってことはないですよね
コンビニでお菓子を買うほどもったいない買い物はありません。コンビニで300円のものがスーパーで200円、コンビニで200円のものがスーパーで98円とかで売っています。コンビニは便利ですけれど、極力、使わないようにしましょう。
 
 

「被服費」で節約

 
はっきり申し上げます。お洒落さんは、貯蓄額が少ない!洋服にお金をかけていると貯金がなかなかできません。これは、大体言えることです。かといって、お洒落をするなと言っているわけではありません。欲しい服があっても思いとどまって、衣類の棚卸しをしてみましょう。似たような服はありませんか。そして着ない服はフリーマーケット、リサイクルショップ、ネットオークションなどを活用し、お金に換えましょう。1年に1度、自分へのご褒美といってブランド物のバックを買ったりしている人…それも、ちょっと待った!今のカバンはもう使えないのですか。思いとどまって、その分を貯金に回しましょう。被服費をかけない人は、年間の収入に対して1%位という人もいます

次に、百貨店の活用です。百貨店はモノが高いからと敬遠されがちですが、「友の会」はとても有利です。毎月10,000円ずつ積み立てていくと、13万円の商品券がもらえます。12万円が13万円、約8%の高利回り商品です。そしてバーゲンを狙って買い物をする。賢い百貨店活用術です。
 


「日用品費」で節約

 

「100円ショップ」

実は100円ショップ好きの人は、お金が貯まらない人が多いのです。安いからといってついつい必要ないものまで買ってしまう…そんな失敗、皆さんはありませんか。今まで色々なご家庭を訪問させてもらいましたが、たくさん貯金が出来ているご家庭ほど家具が少ない傾向にあるようです。逆に、家具や物が多いご家庭はお金が貯まらない。家具を買うと、どうしても、そこに入れたいものが出てきます。だから、不要なものまで買ってしまう。魔の浪費スパイラル。お金持ちの家に殺風景な家が多いのも、こういうことだと思います。
 

「家電製品」

皆さんは何処で買っていますか?テレビやDVDレコーダー、電子レンジや冷蔵庫、掃除機や電話機に至るまで断然、ネット通販がお得です!これから家電製品を何か買われるときは一度、近所の家電量販店とネット通販の価格を比べてみてください(価格ドットコムで簡単に検索できます)。きっとその価格差に愕然とするでしょう。
 

「本」

読書が趣味でよく本を買われる方もちょっとしたことで節約ができます。どこで本を買っていますか?古本屋で買うと多少お安いですね。例えば、ネットのアマゾン通販。1円〜98円などの破格値で古本が売られています。また図書館を利用することも節約に繋がります。購入する前にまずは借りて読んでみて、面白いと思うようだったら購入する。
 
 

「こども費」で節約


お子さまを習い事へ通わせている親御さまも多いのでは…。十分な教育環境を整えてあげることは親として必要でしょうが、ちょっと待って!その習い事はホントにお子さまが楽しんでいますか。親が押し付けたりしていませんか。今は「子育て」ではなく「子育ち」といわれています。こどもの自主性を大切にしましょう。

そしてお子さまの洋服代、これも馬鹿になりません。昨年着ていたものが今年はもう小さくなって着られないということはよくあることです。そんな時はおさがりやリサイクルショップを大いに利用しましょう。最近では子供服専門のリサイクルショップをよく見かけます。着られなくなった洋服はタンスの肥やしなどにせず、綺麗なうちにすぐに売る、そして安く買う!
家計費の赤字の原因の多くは「こども費」です。ここが家計管理のポイントにもなるでしょう。

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